２車線の緩やかな登り坂の道路をしばらく行くと、「二又」というバス停があった。
バス停の先で道は二つに分かれているので、「二又」というバス停名になったと思われる。
道路が二又に分かれるところは棚田になっていて、ちょうど野焼きの真っ最中だった。
白い煙が里山の谷を空に向かって立ち上っていく風景は、ずっと昔から変らぬこの季節の風物詩なのいだろう。
「二又」バス停のすぐ先に「深久保入口」というバス停がある。
そのバス停界隈は、2009年に公開された西川美和監督作品「ディア・ドクター」のロケ地となった場所でもある。
画面下、中ほどにある白壁のえんじ色の屋根の建物が、笑福亭鶴瓶演じる医師が勤務する診療所となった公民館だ。
週に２日しか走らないバス…。
里山とはいえ連なる山並みと続く坂道…
映画のストーリーと被って観てしまう風景に、何故か妙に心にモヤモヤした気持ちが残った。
